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手順②仕事の総合(統合)と生産性の原理

***(ドラッカー教授の言葉)***

次に必要なことは、プロセスへの統合である。
これは集団による仕事について言える。
ここの作業を一人ひとりの

エッセンシャル版マネジメント p.58
~仕事とは何か~
******************

今日はかなり説明的な回になってしまいますが・・・
少々お付き合いください。

今回は化学的管理法の適用についての3回目
「モノに対するアプローチを仕事に適用するプロセス」
(①分析、②総合、③管理のプロセス)
の二つ目総合(統合)です。

エッセンシャル版ではその詳細は書かれていません。
『マネジメント(上)』においては、
「17章 仕事を生産的なものにする~仕事の分析とプロセスへの統合」
の記述部分ですが、今回取り上げた部分については
『現代の経営(上)』の
「第9章 生産の原理」により詳しく解説されています。

ここには、仕事を分解して作業にした上で、
「生産性の原理」を選択して
その原理に従って仕事全体を組織することが書かれています。

その「生産性の原理」とは、
(1)個別生産
(2)大量生産
(3)プロセス生産
の3つ。

(1)の個別生産は、
原価計算理論でいう個別原価計算と同様に
その本質は受注生産。
お客様からの求めに応じて提供するものを企画設計し制作するものです。
製品でいえば、住宅やオーダーメイドの製品をイメージすればよいかと思います
サービス業でいえば、サービスメニューを示しにくい個別指導の塾や
コンサルティングが該当するはずです。

一方で(2)の大量生産は、原価計算でいう総合原価計算の世界。
一般的には組み立てラインの工場をイメージすればよいかと思います。
必要とされるであろう商品を企画して、
それを設備などを用いて同様のものもしくはその部品の組み替え品
大量に生産し、大量に提供するものです。
製品でいえば、自動車や家電はこの類でしょう。
サービスでいえば、郵便事業や通販事業、チェーンの飲食店などが
ここに属するはずです。

(3)は単純総合原価計算の中でも、副産物や連産品のあるケースで、
同じの生産設備に同じものを投入するのに
複数の製品が同時に生まれるという特殊なもの。
製品としては、石油精製や化学業界、ミルク工場が挙げられます。
サービス業でいえば、通信事業が挙げられます。

これら(1)(2)(3)の原理は
複合して適用すると生産性が低下すると言われています。
なぜなら、それぞれに要求される能力や課題が異なるからです。

たとえば、
(1)個別生産であれば、
何よりも、受注活動が課題となります。
そして、生産現場では「段階別の組織化」が求められます。

作業を中断しても後戻りすることのない段階に分けて、
その段階ごとに関わる技術者が、
その段階での仕事に必要な技術のすべてについて多能工化することです。
住宅なら あ)住宅の土台 い)躯体&屋根 う)配管&配線&壁 え)内装。
飲食店なら あ)仕入 い)調理 う)ホール え)出店や広告。
といったところでしょうか。

(2)大量生産の場合は、
商品のパターンを見つけ、
お客様のニーズにできるだけ対応できるようアレンジのできるラインナップを作ること。
そして、それに対応できるパーツ・部品となるものの調達。
一方、お客様にもそのラインナップで対応できるという啓蒙活動も必要となります。

また「大量」に生産することで安く提供するという原理なので
流通チャネルを整えること、
部品の在庫リスクや設備投資のための財務基盤も必要なので、
事業全体を考えたり、製造と販売のバランスをみるマネジメント能力も必要です。

(3)プロセス生産は、
高額な生産設備が必要なので、
多分に資本集約的な仕事となるため、
資金力はもちろんのこと、
フル稼働を維持し続けることも必要となるため
大きな市場を作り出しそれを維持する能力が必要です。
市場を作るまでのサービスの無償供与や大規模広告などが行われるのは
この生産原理を採用するビジネスの特徴です。

ところが多くの組織では、全社にわたって同じ生産原理を適用するケースは少なく
業務に分けて、業務の中で一貫適用する傾向が強いようです。

たとえば、病院では
診療の仕事はどんなに典型パターンがあっても、
個別生産の原理で行わざるを得ません。

ところが、
検査やレントゲン、病院給食、院内の清掃は、大量生産の原理を
適用しなければ、生産性が高まらない、といったようにです。

皆さんの会社にも、異なる生産方式を混在させながら仕事をしている結果、
生産性を高める努力と努力が、打ち消し合っている部分はありませんか?

*****(今日の質問)*****

Q:あなたの会社の仕事で、個別生産の原理を適用している業務は何ですか?

Q:あなたの会社の仕事で、大量生産の原理や、
プロセス生産の原理を適用している業務は何ですか?

Q:別の原理を適用した方がよいと思う仕事はありますか?

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