未来をつくるための管理(管理会計その2)
(今日の質問)
Q:今週「いい仕事したなぁ」と感じた仕事は何ですか?
今日から、エッセンシャル版マネジメント冒頭の
『マネジメント・ブームの中心となった7つのコンセプト」の五つ
こちらについても、
まだまだ根強い「前世紀的なコンセプト」に対する
新たなドラッカー的なものの見方を掘り下げたいと思います。
前回(先週末)は、管理会計の「会計」についての部分について触
今回は、「管理」の方に重点をおいたお話を。
エッセンシャル版マネジメントの中では「29.管理」のなかでく
組織における管理手段には、三つの特性がある。
1、管理手段は純客観的でも純中立的でもありえない。(略)
2、管理手段は成果に焦点を合わせなければならない。(略)
3、管理手段は、測定可能な事象のみならず、測定不能な事象に対
(エッセンシャル版マネジメントp.165~167)
まず「1、純客観的でも純中立的でもありえない。」については、
問題の横には、1ページを終えるまでにかかった時間を記入する欄
計算が遅かった私は、かかった時間を測るのがとても嫌いでしたが
それでも所要時間を記録するようにすると、自然と急いで解こうと
だから、純粋に客観的な数値なんて取れないともいえるわけです。
数値は事実だけを示す、とは言い切れません。
測定するときと、しないときでは、数値は変化する可能性がありま
また、1ページを終えるまでにかかった時間を測定するときと、
1ページを終えるまでについやってしまう「鉛筆回し」の回数を測
まったく違った心理状態になるはずです。
次に、2を後に回して、
「3、管理手段は、測定可能な事象のみならず、測定不能な事象に
あの小学生の頃の私に、いまの私が「管理手段」を施すとすれば、
計算ドリルのかかった時間や正答率ではなく、
たとえば、昨日よりも計算が楽しく感じたか?とか、今日は自分か
教授は、
「測定できるものは、すでに発生した事実、過去のものである。未
といいます。(エッセンシャル版p167)
前回指摘した「会計制度」は、測定できるものだけで構成されてい
だから、会計上の数値ばかりを見ていると、新たな時代に向けての
さらに「2、管理手段は成果に焦点を合わせなければならない。」
測定しやすいものは、社内の「努力」や「効率」が多いはずです。
お客様がどれほど喜んだか?
社会や業界にどれほどインパクトを与えたか?
といった、社外の「成果」や「効果」の多くは、測定が困難です。
ここで考えてみていただきたいのは、「会計」情報という手にしや
会計データこそが「客観的・中立的」なデータだと錯覚すると、そ
そして、成果つまり社外にどんな変化を起こすかよりも、社内の効
コストくらいしか「測定」しにくい次の時代への取り組みはけずる
こんな管理をする会社に未来はないはずです。
では、未来を作るための仕事の管理。
どんな方法があるか?この週末に考えてみましょう。
・・・(今日の質問)・・・
Q:今週「いい仕事したなぁ」と感じた仕事は何ですか?
Q:もうすでに利益を生んでいる仕事については、何を管理してい
Q:今すぐには利益に結びつかない仕事については、何を管理しま